そんな感じで一緒に働きだした私と彼だったけど部署も違うこともあってそんなに会話を交わす機会もなく、その頃離れたばかりの元彼との遠距離恋愛に忙しかった私は彼に対して恋愛感情のかけらも持たなかった。元彼と遠距離恋愛をしてることも平気で彼に話していた。今考えても一体彼は私のどこに惹かれたんだろうと思う。彼に対して興味がなかっただけにごくごく普通に対応していたし、元彼の話もしていたし、これといった出来事なんてなーんにもなかった。人生って摩訶不思議。
それから何ヶ月かたった頃には生活も仕事も安定して、海外で本当に一人立ちできてNZでの生活がすごく楽しくなってきた。そうしたらもっとNZでがんばりたいと思うようになった。そして、その私の我侭が原因で元彼と別れた。私と少しでも早く一緒に暮らすことを望む元彼と、それに応えて上げられない私。二人で一緒に暮らすことを前提に将来を決めていく彼と目先の自分の将来で手一杯の私。年齢差のせいもあったのかもしれない。考え方の違いもあった。長い間一緒に過ごした元彼だったから別れるかどうか悩んでた頃や別れた後も罪悪感で夜もあまり寝られなくなった。食事も喉を通らなくなった。そんな時に今の彼は理由は知らなかったけどすごく優しくしてくれた。私のとても仲のいい友達とも仲のいい彼は彼女と一緒に私の気分転換役になってくれた。
そうやってだんだん友達ぐるみで仲良くなっていって、会社の同僚なんかにも仲がいいと噂されるようになったけど、私は誰にでも優しい彼が私にも親切にしてくれてるだけだと思ってた。それでもやっぱりいろんなことに誘ってくれたり、ちょっとしたプレゼントをもらったりして優しくされているうちに、少しずつ確実に彼は気になる存在になっていった。付き合いだす前に彼のしてくれた一番うれしかったのは私の誕生日の前日に夜の12時まで一緒にいてくれて「Happy
Birthday」を一番に言ってくれたこと。「一番最初に言いたかったから」ってくれたのもうれしかったなぁ。
周りからの声とそういう出来事がある度に「もしかして彼は私のことが好きなのかな」と思わなかったわけじゃなかった。でも、そう思うと必ずそれを否定するような出来事もあったりして中々彼の気持ちがはっきりはわからなかった。あと、まだ元彼とのことが自分の中で整理しきれてなくて彼のことが気になるのに罪悪感も感じたし、寂しさを紛らわしてくれるから気になっているような気もしたし、自分の気持ちが混乱してしまって、彼の気持ちをはっきりさせずに曖昧なままの状態を続けていたいと思っている自分もいた。
彼は私が元彼と別れたことは知らなかった。でも、多分いろんなことから多分別れたんじゃないかなーと思ったんだと思う。だんだん二人だけでどこかに行こうと誘われるようになって、何回目かに彼の家に遊びに行ったときに私たちはキスをしてしまった。
でも、私はまだ迷ってた。元彼の存在が大きすぎて彼とのことが寂しさを紛らわすためなんじゃないかっていう思いがぬぐいきれなかった。あと、また国際恋愛をして同じことを繰り返すのが怖かった。そのときの私は将来を約束するようなシリアスな恋愛は当分したくない気分だった。でもそのとき話を聞いてくれた友達が「前の恋愛を忘れなくてもいいんじゃない。一からまっさらの状態からじゃなくても恋愛はしてもいいと思う。」ってアドバイスをくれた。彼も同じような経験をしてつらい思いをしていて、ちょう新しい恋愛を始めたばかりだったからとても心に響いた。「じゃぁ元彼のことがまだ好きな私でもいいのかな。前の恋愛の上に新しい恋愛を積み重ねていけるかな。」って心が軽くなって救われた。その彼の言葉で私は新しい関係に踏み出す勇気がもらえた。
もし、彼とその友達に会うことがあったら感謝しないと。彼が私たちの影のキューピッドだからね。